韓国人夫とシドニー暮らし。
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カテゴリ:本・翻訳( 7 )
by たまきち |
BATON BATON
 もういい加減にしろってくらい更新してなくてすみません。

ふと遊びに行ったら、欽ちゃんよりこんなものを、たいちゃんよりこんなものを頂いておりました。

最近めっきりネット受身(なんじゃそら)なので、こういうネタ振りは正直ありがたいです。

ではっ、READINGの方から。

①お気に入りのテキストサイト(ブログ)
ペノチネ
ここ半年ほどのお気に入りです。私は絵日記よりテキストが好きかな。
チワワ反則。

②今読んでいる本
『창가의 토토』
↑これ、『窓ぎわのトットちゃん』韓国語版。日本語版はとっくに読んでるんだけど、相方の本棚から抜き取り通勤の時に拾い読み中。

③最後に買った本
オーストラリア、本が高いので全然買ってません。
今思い出せるのは、ソウルでヨンプンのセールの時買ったSTEPHEN KINGのペーパーバック、"EVERYTHING'S EVENTUAL"。全然読んでないけど。ああ日本に帰って本が買いたい。

④好きな作家
向田邦子
林望
灰谷健次郎
池波正太郎(の随筆)
三谷幸喜(の戯曲)
ロアルド・ダール、スティーブン・キング、星新一


向田邦子は、本当に影響を受けたと思います。一時期はこんな女性になりたいと、生き方にまで強く憧れたものでした。直木賞を受けた小説や本職だったテレビドラマの脚本もいいですが、私はエッセイが秀逸だと思ってます。身近な素材を限りなくシンプルな方法でみずみずしく表現する力は、やはり尋常ではない。こんな文章が死ぬまでに一度書けたらいいなと思います。

池波正太郎の随筆は、単純に料理がおいしそうだから。向田邦子もそうだけど、包丁が使える作家の文章は、やはりおいしそう。おいしそうと思わせる文章って、難しいのだけれど。三谷幸喜は向田邦子とは逆で、エッセイは面白おかしいけれどやはりこの人の本領は戯曲にあると思う。いやこの人の戯曲は実際ほとんど出版されていない(はず、と思う)から正確には本じゃないのかもしれないけれど。

最後の3人は、『好きな作家』といえるほどではないけど、買うのに躊躇しない作家。短くしまった話を書ける人が好きです。京極夏彦みたいな、枕になりそうな大長編も嫌いじゃないけれど。

⑤よく読むまたは、思い入れのある本
『父の詫び状』 向田邦子
『イギリスはおいしい』『日本語の磨きかた』 林望
『チョコレート工場の秘密』 ロアルド・ダール

チョコレート工場の秘密、これ、今月こっちで『チャーリーとチョコレート工場』というタイトルで2度目の映画が公開されます。ティム・バートンが監督で、ジョニー・デップ主演。ポスターを見たところ、ハリー・ポッターチックでかなり素敵。ちなみに一回目の映画の主演・ジーン・ワイルダーは『こんなん金儲けのためじゃ!!』と今回の映画化を不愉快がっているそうですが、私としては外せません。小学生の頃、図書室でこの本に何度も夢中になった思い出があります。読むと必ず、チョコレートが食べたくなる。あの頃のぞくぞくした臨場感、結末近くまで読み進んだ時の『ああ、もう読み終わっちゃう』という口惜しさ。実はこれ、本棚に持っているわけではないのですが、改めて今買ってみようか、それともあの図書室で読んだ記憶のままにしておいた方がいいのか、実は今も迷っている一冊だったりします。

⑥この本は手放せません!
あえて言うなら、辞書。
英語のでも韓国語のでもフランス語のでも。辞書って読んでも読んでも読み飽きないから。

ではっ、次にMUSICAL BATON。

♪コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量
限りなくゼロに近いと思う…何せPCで音楽を聴いたりファイル交換したり音楽ファイルダウンロードしたりなんてまずしないので。

♪今聞いている曲
George Michaelのアルバム『SONGS FROM THE LAST CENTURY』から『ROXANNE』のジャズ・アレンジド・カバー。かなり好きな一枚。

♪最後に買ったCD
Liebeちゃんと遊んだ時ソウルの出店で買った、吉田兄弟の『Renaissance』。いつだよ!!ってくらいかなーり前。CDも買ってないのぅ、私…。

♪よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
『I GOT RHYTHM』 ジョージ&アイラ・ガーシュウィン
天下のガーシュウィン。ジャズにしてよし、もちろんボーカル入りもよし。
大学時代、アシスタントディレクターとして初めて『演出』に関わったミュージカル『クレイジー・フォー・ユー』。その代表的ナンバーのうちのひとつであり、思い出深い一曲。あの時のダンスと役者のパワーはまさに『I GOT RHYTHM』そのものでした。

『家庭教師』 岡村靖幸
高校時代の青春。この人、歌詞といいメロディといいアレンジといいどこをとってもめまいのするほどの自己主張。実はおでんのユキさんも岡村ちゃんを挙げてて嬉しい。とっても破廉恥でカッコイイです岡村ちゃん。今聞いても失神しそうなほど赤羽サンシャイン。

『YESTERDAY ONCE MORE』 カーペンターズ
生まれて初めてファンになったミュージシャンがカーペンターズ。物心つく前から家で両親がレコードかけてました。あの伸びやかな歌声、あの声がもう聞けないんだと知った時、アルバム『NOW AND THEN』の最後に入っているこの曲のリプライズでまるでカレンが昇天して行くように聞こえ、さめざめ涙したりしておりました。そんな小学生でした。

『ROUND HERE』 ジョージ・マイケル
ソロになってからのジョージはかなり好きです。傾倒しております。なので一曲、は難しい。ということで思い切ってマイナーなところで意表をついてみました。ちなみに昨日テレビでライブ8を見ていたら、ポール・マッカートニーに呼ばれて突然ジョージがステージに現れたのでびっくり。しかしソロで一曲歌ってほしかった。

『LIKE SOMEONE IN LOVE』 ビョーク
これも高校時代の青春かなあ。ビョークのデビューアルバムは私好きなんだけれども、その中でも一番がこれ。ハープと歌声とのコンビネーションが素晴らしい。


というわけで、もらってから随分たってしまいましたがバトン・コンプリートということで。
ちなみに、もうお友達はことごとく受け取っていると思われるので、両方とも私が抱え込ませて頂きます。へへえ。
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by たまきち | by tamakichy | 2005-07-10 00:06 | 本・翻訳
○○を探せ!
 <「地下鉄のスマーフ」正体はネット書店の職員>

なんてシュールな写真。
しかも、商業的な戦略と受け止められるのを避けるために店名を伏せるだなんて。
こんな読書キャンペーンをはるオンライン書店、なかなかナイスです。

日本の本屋さんも、『青春時代に読みたい100冊』とか何とか、押し付けがましいキャンペーンやらないで、こういう口コミで広がりそうなお金のかからないワクワク企画やってくれればいいのに。

しかし写真を見る限り、周りの人のリアクションが皆無なのもまた素晴らしい。
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by たまきち | by tamakichy | 2005-01-18 16:54 | 本・翻訳
ダ・ヴィンチ・コード
 『ダ・ヴィンチ・コード』読了。

ウチにたまたま転がってたのが英語のペーパーバックだったので最初は読めるかしらと思ったけど、何だかんだ言ってちょびちょびと最後まで読んでしまった。

面白かったわよ
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by たまきち | by tamakichy | 2004-11-05 17:06 | 本・翻訳
謎めく黒蜥蜴
 さて、昨日アフタヌーンティーの後、欽ちゃん行きつけの古本屋に案内してもらいました。

市庁前の地下街にポツリ佇む、一見何の変哲もない古本屋。
しかしこれが、開けてビックリ玉手箱だったのですよ。
奇妙なことに韓国語の書籍は見当たらず、狭い店内に積んであるのは洋書と日本の本ばっかり。市庁前という各国大使館ひしめくロケーションを考えると、欽ちゃんの言う通り、駐在員の人が置いていくのかなーという感じだった。

 ここにいると自然と日本の本に飢えてくるんだけど、こっちの正規の書店で買えるのは2割増し。文庫本1冊に7000ウォンも出してらんねーよ!というわけでこの本屋さん、宝の山でございます。さっそく発掘!!

…おっ、星新一のショートショートがあるぞ。
『カリオストロの復讐』、これはお買い上げと。
うわー西村寿行が結構多いのは何故なのパパァ??

 すると、ただならぬオーラをかもし出す一角を発見。
カバーなんてとっくの昔に剥ぎ取られた角川文庫が乱暴に積まれております。
表紙も中も茶色く焼けてシミなんかつき放題。まさしく古本の名に恥じない風合い
そして背表紙をよーく見ると


『江戸川乱歩 芋虫』
『江戸川乱歩 白髪鬼』
『横溝正史 犬神家の一族』
『横溝正史 八墓村』


…コッ、怖スギマス!!
ただでさえ相方が毎晩遅いってのに、夜一人でこんなの読んだらチビッちゃう!!
表紙をめくらずとも、本の風格だけで十分怖いよ!!
しかし、その中で私のハートをぐわしぃっ!とわしづかみにした一冊の本がありました。
手にとって、迷わずお買い上げのその本とは。
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江戸川乱歩、黒蜥蜴。
私の心を激しく揺さぶったもの、それはこの本の中表紙に…。

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「新ビオフェルミンS錠」


…………何故。
しかもカッコ付きで。
滲んでるし。激痛に伴う涙ですか??
これは、『是非とも日本から買ってこねば!!』という意気込みのこもったメモですか?
いやいや、乱歩だけに意表をついてダイイング・メッセージということも…。
死の淵に立たされた人間が最期の力を振り絞って残した「新ビオフェルミンS錠」。
ただのビオフェルミンではなく「新ビオフェルミン」でなければならなかったほど
盛られた毒は強力だったのでしょう。

さあこの謎が解けるかな明智君!!

 とりあえず、今は相方が放置プレイ中の『ダ・ヴィンチ・コード(英語版)』読んでるから、それが終わったらまずコイツだな。
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by たまきち | by tamakichy | 2004-10-30 13:42 | 本・翻訳
世界的コメディアン
 今日もしこしこと校正作業を続けておりますたまきちです。

 素材が素材なだけに、シリコンバレーのにわか知識がやたらついて来ておりますが、その中でも目を見張るのがマイクロソフトへの辛らつなアイロニーとブラックジョーク。アメリカではマイクロソフト及びビル・ゲイツは見事なまでの嫌われっぷりを発揮しています。ネットで調べると、出るわ出るわ。これだけで一日潰せるほどです。

 その中からいくつかご紹介。
①ゲイツの初夜
新婚初夜の後、妻はゲイツに言いました。
『あなたがどうして社名をマイクロソフトにしたか、わかったわ』
(MicroでSoft、といういかにもわかりやすい有名な下ネタ。)

②ロータス社長の復讐
ロータスの社長が銃を手にエレベータに乗り込みました。
エレベーターにはサダム・フセイン、ティモシー・マクベイ(95年のオクラホマ市ビル爆破犯)、ビル・ゲイツの3人が乗っていましたが弾丸は2発しかありません。
さあ、誰を撃ったでしょう?

答え:ゲイツに2発
(ロータスの表計算ソフトLotus1-2-3はMSのエクセルに市場を奪われました。)

③暗黒戦隊ビルゲイジャーのテーマ
オープニング
「ビルゲイジャーのテーマ」
●1番
誰が呼んだか 我々は 暗黒戦隊ビルゲイジャー
世界のパソコンを守るため
いま合わせる みんなのパワー どんな悪にも負けないぞ
Javaを許したらパソコンはブラックボックスだ そんな世界は許せない。
 セリフ「Java! 貴様らの思い通りにはさせない!」
おお、われらのビルゲイジャー
戦え、暗黒戦隊ビルゲイジャー
●2番
誰が呼ぶのか 我々を 暗黒戦隊ビルゲイジャー
世界のパソコンを守るため
いま合わせる みんなの心 どんな悪にも負けないぞ
Javaを許したらパソコンはブラックボックスだ 世界の悲鳴が聞こえるか。
 セリフ「行くぞ! 成毛発進だ」
おお、われらのビルゲイジャー
戦え、暗黒戦隊ビルゲイジャー
●3番
皆が呼ぶのさ 我々を 暗黒戦隊ビルゲイジャー
世界のパソコンを守るため
いま合わせる みんなの勇気 どんな悪にも負けないぞ
Javaを許したらパソコンはブラックボックスだ そんな世界にさせないぞ。
 セリフ「いまだ、とどめのセキュリティクラッシュ!!」
おお、われらのビルゲイジャー
戦え、暗黒戦隊ビルゲイジャー

エンディグ
「Javaのバラード」
●1番
嫌いなんだよ、きれい事 心の中では誰だって
うまくやりたいと思っている 自由に生きてなにが悪い
われわれJava 自分に嘘などつかないさ
いつかは倒すぞビルゲイジャー
ゆけ マクネリ・エリソン・アンドリーセン 世界を支配できるその日まで たたかえ
●2番
いやな奴だよ、正義の味方 心の中では誰だって
うまくやりたいと思っている 自由に生きてなにが悪い
われわれJava 自分の好きに生きるのさ
いつかは破るぞハッタリ圧力大嘘マーケアンフェア商法
ゆけ マクネリ・エリソン・アンドリーセン 世界を支配できるその日まで たたかえ
●3番
恨みはふかい、暗黒戦隊 今日もマクネリ・エリソン・アンドリーセンは倒されて
この次こそはと呟いた かならず倒すぞ、戦隊
われわれJava 自分のために戦うのさ
いつかは倒すぞビルゲイジャー
ゆけ マクネリ・エリソン・アンドリーセン 世界を支配できるその日まで たたかえ
(中村正三郎さんのホットコーナーよりお借りしました。ちなみにマクネリ・エリソン・アンドリーセンはそれぞれサンマイクロシステムズ・オラクル・ネットスケープの会長です。)

こんな感じで、『マイクロソフト ジョーク』で検索するとおもしろジョークが満載です。皆様も是非一度。ビジネストークにユーモアを添えてくれるかもしれませんよ(笑)。

参考
<ビル・ゲイツの世評と American Jokes >
<暗黒戦隊ビルゲイジャーの歌>
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by たまきち | by tamakichy | 2004-10-14 11:47 | 本・翻訳
翻訳の大和魂
今週の仕事は、アメリカのビジネスDVDに日本語の字幕をつけたり、他の人が翻訳した日本語を校正したりする作業。

うちの会社、ご存知の通りソウルにありまして、小さいベンチャー企業なもんだから翻訳作業といっても専門家じゃなくてソウル在住の日本人にバイトで依頼してるんです。私もそんなバイトの一人。問題は、会社の人は皆日本語上手だけど、やっぱり日本語ネイティブじゃないから、微妙なところで出来上がった翻訳がいいのか悪いのか判断できないところ。

で、以前の日記の時チラッと書いた、数年ぶりに私がマジ切れしかかったプライドばかり嫌に高くて無神経極まりない日本人。
その人もまたバイトでやってたんだけど、彼のやった翻訳がことごとく日本の取引先からリターンされたらしい。『はっきり言って全く使い物にならない』『韓国人がやったんじゃないですか』というクレームと共に。ざまみやがれ!!

その話を社長に聞いたとき嫌な予感が。
つまり、彼のやった翻訳はホントに『使い物にならない』ため、全部一旦廃棄の上(ちなみにその人はもう使わないらしい)一から翻訳し直しとのこと。

尻拭いですよ。

で、私は他の人がやった翻訳を校正することになったのだけど。

この校正ってのが曲者で、1時間もやると発狂しそうになる。
『何だこの日本語は!!』と叫びそうになる。
とても日本人の翻訳とは思えない。
翻訳機使ってるのバレバレだし、日本語としてもう間違ってるのね、
『○○は××なので△△なので□□である』とか
『○○によると××は△△は□□と言っていると伝えている』
とか、日本語がミミズの干物のようにねじれまくっている。一つの文章に『なので』が2回も繰り返されると読んだ時の『口当たり』とでも言おうか、そういうものが損なわれてスムーズに意味を理解できないし、2番目のなんか『は』が2回も入っちゃってる。日本語では基本的に主格の『は』は一文に一回なの。2回目の『は』は『が』になさい。そして『○○によると』で始まるなら終わりは『××である』、せめて『××とのことである』でしょう。

こんなのを1時間もいじってたら頭オカシクなりますよ。

『声に出して読みたい美しい日本語』なんて言ってないで、自分達の日本語をまず磨きましょう。せめて、お金もらってやってんだからさぁ。
日本の国語教育もね、名作と言われる文学を丸ごと読むならまだしも、あちこち切り張りにした挙句『この作品で作者の言いたいことは?』なんてくだらないことやってるからこうやって今私みたいなチェッカーが苦労してるのよ。日本語の文章構造とそれに倣った読み書きをまず叩き込んで、それからじっくり名作を味わったり論文や小説の創作活動を自由にさせたりするべきと思いますよ。それでこそ『国語』でしょう。5段活用とか、そんな言葉知らなくてもよろしい。そんな日本人しか知らない日本語文法用語なんか教える暇があったら円周率は3.14と教えなさい。地動説を教えなさい。

ああこんなのを今週はずーっとやらなきゃいけないわけね。トホホ。
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by たまきち | by tamakichy | 2004-10-13 11:47 | 本・翻訳
電車男は文学か
 <『「2ちゃんねる」が生んだ文学、「電車男」22日刊行 (読売新聞)』>
 <電車男とは>

 有名になったので、ご存知の方も多いかもしれないが『電車男』が本になるらしい。これは2ちゃんで『もてないオタク男』が独身男板で仲間の援護射撃を受けながらついに可愛い彼女をゲットするまでの感動的なログをまとめたもの。私も(ブラウザで)読んだ。確かにすごく面白くて2時間くらいかけて一気に読んだのだけど、では果たしてこれを『文学』と表現していいものか。

 これは『文学』『小説』と『2ちゃん』が同じ文字コンテンツであるが故の勘違いである。『電車男』は、現実の恋愛がインターネットサイトという媒体を通して実況中継されるリアル感に2ちゃんならではの表現方法がプラスされた、いわば『半生コンテンツ』であると言える。『半生』という以上半分は生なのだから、現実である。それを『小説やドラマでは起こりえない』とか『小説を超えた』などと言うのは初めから間違っているのではないか。真実は小説より奇なり。小説は初めから作り物の世界だと初めから承知して読むから小説なのだ。作り物ゆえに、それを創造した人間の想像力と表現力に感動するものなのだ。最初からノンフィクションと小説を並べて『小説を超えた』などという人はいないだろう。想像でしかありえないようなことが現実に起こったら、超えるに決まってるじゃないか。

 『電車男』を面白いと思ったのは、確かに現実の事ながらそれがただの実況中継ではない、というところである。似たようなケースとして、韓国ではネットに書き込まれた日記が話題化して本になり『猟奇的な彼女』という映画になった。しかし『猟奇的な彼女』と『電車男』が決定的に違うのは、前者は一人称のみで書かれた日記であるのに対して後者は2ちゃん住人という第3者がかなり介入している部分である。住人は2ちゃん独特の表現で電車男を励まし、上手く行けば一緒に喜び、落ち込んでいれば慰める。このコミュニケーション過程が面白くて感動的なのだ。そういった意味では『電車男』は『猟奇的な彼女』よりも新しく、まさに『半生』たる面白みがある。だからこそ『文学』という既存のカテゴリーに押し込めるのはどうかと思うのだ。

 これを本にする事については、賛否両論あるのだろうと思う。でも2ちゃんというバックグラウンドを持った新しい文章コンテンツを、ネットをやらない人も含めて世に表現するという意味では有効なことではないだろうか。

 
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by たまきち | by tamakichy | 2004-10-12 18:57 | 本・翻訳


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