韓国人夫とシドニー暮らし。
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ある日、スーパーのコールズに行ったところ。
見つけてしまいました、禁断の食材を。 オーストラリアならでは、これを食べずしてオーストラリアを語るなかれと言う意味か。 手に取ったものの激しく躊躇、しかしこれは受けて立つしかないだろうと、一大決心でかごへ投入。 それはすなわち。 しかもケバブ。しかもケイジャン・シーズニング済み。 よくよく見るとカンガルーっちゅうのは、低カロリー、低コレステロールな上に高タンパクで健康には非常によろしいのだとか。同じ売り場にはカンガルーステーキやカンガルーソーセージ、なんて物まで売られておりました。 帰宅後さっそく、調理。 といってもしっかり下ごしらえされて売られているので、あとは焼くだけ。 温野菜を添えて、カンガルー・BBQいっちょあがり! さて相方と食卓につき、『今日はケバブだよ』と何気なく皿を出します。 ふーんと無邪気に串にかぶりつく相方。それがカンガルーの肉だとも露知らずに。 私、心の中ではもう次のリアクションを想像して嬉しくて嬉しくて、こみ上げてくる笑いを必死にこらえております。 『…ところで、この肉何の肉かわかる?わかったらすごいよ』 『…もぐもぐ(カンガルー咀嚼中)なんだろう。牛じゃないの?羊?』 『カンガルー』 想像通り、フリーズしておりますね。 その後、食肉としてのカンガルーの利点を熱く話して聞かせるも、無言の相方。 しかし甘い、甘いよチミ。 夕飯にカンガルーが出たということはだ、翌日の昼は有無を言わさず ちなみにご飯の上にケンニプを乗せて、アウトバックのワイルドさを表現してみました。 その日帰宅した相方の第一声『もう、カンガルーはやめて!』。 本人曰く、カンガルーは食べる肉の対象外だったことと『あの愛くるしいカンガルーを食べているなんて』という思いとが交錯して、味や栄養云々以前のところでだめだったらしい。何だよ、犬喰っといてカンガルーは喰えねえっつのかい!と反論すると(相方も韓国人ですから、かの悪名高き?ポシンタンという犬鍋を食べたことがあるのです)、『犬食べた時だって、いい気分はしなかったよ』と。態度として積極的かどうかは別にして、やはり韓国で育った以上『犬=食べる、こともあるよね』という概念というか心構えはあるらしいのですが、カンガルーはその点全くの『死角』だったようで。 私にしてみれば犬だってカンガルーだって鯨だって牛だって野菜だって結局同じ、人間命あるものを食べなくては生きていけないのだし、そこに『賢いから』『可愛いから』という感情を挟んで他人の食べてるものにいちいち野蛮だとか口を出すのは間違いと考えているから、全く抵抗はなかったのだけど。でも人それぞれ抵抗感を覚えるポイントは違って当たり前だとも思うし(個人的には、虫類は生きてる段階から苦手なので多分一生食べられない)、そこで無理やり食べろと強要するのも『何でそんなもん食べるんだ』と非難することと同等なので、今後は多分、カンガルーは買いません。 でもま、いい経験だったよね。 食べるって、奥が深い。 by たまきち |
by tamakichy
| 2005-04-05 10:22
| 喰う
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