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お祖母さんの葬儀
 戻ってまいりました。

写真撮影はまた別記事で書きますが、火曜日は撮影のあと一旦家に帰り、シャワーを浴びてメイクもろもろを落とし、荷物を積み替えて夜9時半頃車で出発。

翌朝4時ごろ墓地のあるポルギョというところに到着し、病院で親戚の皆さんにご挨拶。こんな時間にもかかわらずサムギョプサル(豚バラ焼肉)やらキムチやら焼酎やらでもてなされ、その後近くのモーテルにて何とか2時間ほど寝る。8時半ごろまた病院に戻り出棺、近くのカトリック教会で昇霊式というミサ。がしかしこの聖堂が工事中で、大きなステンドグラス3箇所がはまっておらず、加えて床も石なのではっきり言って外よりも寒い。まるで冷凍庫の中にいるようで、式の間の立ったり座ったりだけでもしんどい。1時間のミサの最後には寒さで体がガクガク震えていた。ミサ自体はカトリックの本式に則ったもので、香炉を炊き蝋燭を灯し、祈祷・聖歌に満ちて厳粛に行われた。

その後墓地へ移動し、埋葬。これも韓国の伝統的なやり方で、親戚の中でも埋葬は初めて見たという人もいたくらい。シェイクスピアの演劇に出てきそうな墓掘りのアジョッシたちが棺を墓地まで運んでいくのだけど、面白いのがなかなか前に進んでくれず、しょっちゅう立ち止まること。で、親戚がお金を渡すとちょっと進んで、またお金が足りないといっては立ち止まる。このときばかりは牧童的な、和やかな雰囲気で、でもその裏には『埋めたくない』『別れたくない』という家族の思いもじんわり伝わってきていいものだった。ちなみにこのお金は、後で酒盛りの費用にするのだそうだ。お墓につくとそこでもまた祈祷と聖歌を捧げ、埋葬するのだけど、驚いたのはそこで棺の蓋を開け、中の遺体を出して埋葬すること。十字の書かれた布を取ると、中の遺体は麻やガーゼでミイラのようにぐるぐる巻かれており、棺の蓋に乗せ替えて、竹の棒で担架のようにして、横に掘られた穴に納め、石でふさいで土を被せ、芝を乗せる。この時はその遺体の様子と、すがりつく母様と、目に涙をためて見守る家族・親戚達の姿に胸がつぶれる思いだった。少なくとも私は、相方より一日でも先に逝きたいと思った。それから棺や布は焼き、墓前にお供え物をし、クンジョルをして、飲み食いして葬儀は終わり。

私達は相方のいとこに当たる人の家でしばらく休んでから、父様を車に乗せてシデクまで。夕方出発して夜11時に到着し、シデクで寝る。私は撮影前日も3時間しか寝ていなかったのでもうフラフラ。相方も往復12時間の夜間運転でフラフラ。

しかしね、相方には女兄弟がいないので、この時点でシデクには父様、相方、相方の弟さん、父様方のお祖母さん(要介護)しかいないのです。従って今朝は私が朝ごはんを準備し、食べてから帰ってきました。疲れてたのでご飯炊いて、スープもインスタント、以前作っていったおかずの残りに具入りの玉子焼きくらいしか作れなかったのだけど、それでもキム一家の男3人は『やっぱし、家に一人は女の子がいないと!!』と喜んでくれました。やれやれ。

そんなわけで、ひとまずソウルに戻ってきました、はい。
by たまきち | by tamakichy | 2004-12-09 17:01 | 韓国の話
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